泣き虫しょったんの奇跡

泣き虫しょったんの奇跡@一ツ橋ホール
画像

(C) 2018『泣き虫しょったんの奇跡』製作委員会 (C) 瀬川晶司/講談社
製作年:2018年
製作国:日本
日本公開:2018年9月7日
上映時間:2時間7分
配給:東京テアトル

監督・脚本:豊田利晃

キャスト
瀬川晶司☆松田龍平
鈴木悠野☆野田洋次郎
新藤和正☆永山絢斗
村田康平☆染谷将太
山川孝☆渋川清彦
畑中良一☆駒木根隆介
清又勝☆新井浩文
加東大介☆早乙女太一
冬野渡☆妻夫木聡
鹿島澤佳子☆松たか子
瀬川千香子☆美保純
工藤一男☆イッセー尾形
藤田守☆小林薫
瀬川敏雄☆國村隼

【あらすじ】

幼少期より将棋一筋で生きてきた“しょったん”こと瀬川晶司(松田龍平)は、プロ棋士の登竜門である新進棋士奨励会に入会する。しかし、「26歳の誕生日までに四段昇格」という規定への重圧から勝てなくなり、年齢制限により退会する。途方もない絶望と挫折感を味わう晶司だったが、親友の鈴木悠野(野田洋次郎)や家族など周囲の人々に支えられ、夢をかなえるため再び立ちあがる。

【感想】

棋士瀬川晶司の自伝“泣き虫しょったんの奇跡”の映画化。
内容はほぼ実話に近い。が、それで映画になってしまう。
それほど新進棋士奨励会は厳しく人間ドラマが満載である。

将棋界は相手と対局して明確に毎回勝ちか負けの勝負がつく。
勝敗の積み重ねで昇級昇段が決定する。
リーマンの世界とは違い他人への責任転嫁はできない。
すべては自分自身にかかっている。
北斗の拳のケンシロウみたいに厳しい世界で自分自身の力で戦って初めてオーラをまとうようになる。

瀬川さんは中学生から26歳まで奨励会で戦い規定の成績をおさめられず退会となった。
奨励会を退会になると退会駒が渡される。
二度と将棋を指さない人もいれば、アマとして大会に出続けて活躍する人もいる。
瀬川さんは後者。退会駒で研究したらしい。

最近は、アマの大会で優勝するとプロとの平手対局の機会が与えられることが多い。
瀬川さんは銀河戦などでプロに勝ち越し、プロ入りの機会があってもいいのではないかという機運が高まる。
過去にも小池重明さんのプロ入りが事件になり、棋士たちの強い反対で実現しなかったことがある。
奨励会で勝ち抜いた者だけが棋士として認められるという強い思いが棋士には存在する。
奨励会は厳しく、そこで有望な棋士志望者が討死して死屍累々。
敗れ去っていた人たちの想いはどうか?
というわけで、映画ではわりとさらっと描かれているがプロ入り試験は相当ハードルが高い話だったのである。

瀬川さんの人柄もあるのだろう。
アマでは遠藤正樹さんや記者のかた、プロ仲間に協力者が現れ、棋士会での投票が実現。
これは本当に奇跡に近い話なのである。
人柄を表すシーンとしては、好調な成績でむかえた三段リーグの一局。
相手は退会寸前の人で局面は必勝形。
時間が無いのに対局相手は席を立ってトイレに行く。
すかさず指してしまえば相手は時間切れで負け。
それなのに相手が帰ってくるまで指さなかった。
その後ペースを乱して逆転負けし三段リーグの結果もダメになってしまった。

この時はダメだったけど、そういう人柄だから応援する人も発生。
奇跡のプロ入りが実現したんだと思う。
将棋ファンは間違いなく必見の映画です。

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この記事へのコメント

ふじき78
2018年09月09日 09:34
退会後、プロになると決意してからが本当にドラマチックな要素がいっぱいある部分だと思うのですけど、バランス短いですよね。プロになったらあの会社はやめちゃったのかな? いろいろ問題ありそうなのに無視して雇ってくれたのに(プロにもなるけど、石橋静河とくっついて松田龍平が結婚退職するのが理想的な退職だな/実話だからそんなんじゃないだろうけど)。
まっつぁんこ
2018年09月09日 10:35
ふじき78さん
NECとはスポンサー契約を結んでいます。棋士が企業とそういう契約を結ぶのは初。瀬川さんは初めて尽くしの方です。
なお、瀬川さんは独身だと思います(笑)
2018年10月30日 21:52
>そういう人柄だから応援する人も発生

妻夫木君が泣きながら「あなたの将棋は好きだ」というシーンや下宿にわらわらと若手棋士があつまってくるところからも彼のあたたかい人柄が伝わって来ました
調べたらその後記録係なのに寝過ごして対局を遅らせちゃったこともあったとかw そんなところも「らしいなあ」と思いました
まっつぁんこ
2018年11月05日 10:48
SGA屋伍一さん
見た目は伍一さんに少し似てるかも(^^)/

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