この自由な世界で

監督: ケン・ローチ 画像
キャスト
カーストン・ウェアリング
ジュリエット・エリス
レスラフ・ジュレック
ジョー・シフリート
コリン・コーリン
レイモンド・マーンズ
ダヴード・ラスグー


【ストーリー】
一人息子を両親に預けて働くアンジー(カーストン・ウェアリング)は、勤め先の職業紹介会社をクビになる。彼女は自分で職業紹介所を立ち上げようと決意し、ルームメイトのローズ(ジュリエット・エリス)を共同経営に誘う。アンジーは必死にビジネスを軌道に乗せるが、ある日不法移民を働かせる方がもうかることを知り……。
【感想】
難しい映画でエンタテインメント性はゼロ。
1時間36分という短めの上映時間がうれしい。
これ以上長いとちょっと耐えられそうに無い。

非人間的な労働環境があぶりだされていく。
仕事が無くて、違法でもいいから海外に出稼ぎに行きたい人たち。
息子のため、借金を返すことにがむしゃらになっているアンジー。
セクハラ行為をきっぱりと拒絶されたことに腹を立てて部下のクビを切るアンジーの上司。
デフォルメはされていても、現実にいないことも無いであろう登場人物たち。
日本はこの映画で描かれているような世界とはやや縁遠い。
とはいっても、ここに描かれているような構造は日本にもある。
が、あまり感情移入できずに観た。

ちょっとした違和感その一。
アンジーの両親と一人息子は登場してくるが、夫は一切出てこない。
働かないグータラと言うセリフがあったからどこかにいるのだろう。
それとも離婚しているのか?
描写が不足していてよくわからない。

違和感その二。
アンジーは、セクハラはきっぱりと拒絶するのに、ポーランド人の男とは簡単にベッドイン。
なんで作ったのか知らないが借金1万ポンドがある。
普通に働いて身の丈にあった生活をしていればそんな状況に陥ることはあるまい。
アンジーはかなり特異な性格で、感情移入し難いキャラクターだった。

せっかく、人間の本質にせまるテーマを扱っているのに
肝腎の主人公がヴィヴィッドに感情移入できる姿として浮き上がって来ない。
買い物のしすぎで借金作って、子供は両親に預けて身勝手なことをしている母親。
あげくのはてに不法行為まで始める。
ひどい目にあって当然だよねと思った。

が、ラストが“麦の穂をゆらす風” のような悲惨な終わり方にならなくてほっとした。
ウクライナに出かけて、まっとうな人材紹介を始めたのか、不法就労の斡旋を続けようとしているのか
そのあたりが良くわからなかった。
それにしてもイギリスってのは治安の悪い国だなあと。
そんなことも思いました。

"この自由な世界で" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント